研究内容について
発生は細胞の集合体から細胞が秩序を持って配列した組織と器官からなる個体を作り出される精緻なプロセスです。生命の多様性に比例して、組織構築のプロセスとその結果である器官の形態も生物種ごとにじつにさまざまです。しかしながら、一見して複雑極まりない形態形成のしくみはかぎられた数の基本プロセスの組み合わせとして理解できること、そしてそれぞれのプロセスは、進化的に保存された遺伝子セット(モジュール)の組み合わせで実行されることがわかってきました。私たちはキイロショウジョウバエを用いてこの形態形成の基本プロセスを同定することで、発生のしくみをシンプルな言葉で統一的に語ることをめざします。遺伝学の成果を生かしたゲノム操作と定量的バイオイメージング技術が私たちのツールです。