単一細胞における細胞内と細胞外のパターン形成
多細胞生物を構成する細胞は実に様々なかたちをとります。気管系では内部に多数に分岐した管腔を有するを細胞や、ドーナッツ状に穴を形成して管を連結させる細胞など奇妙な形態を有する細胞に注目して、これらの形態を形作る細胞内のしくみについて研究をすすめています。いっぽうで上皮細胞のかたちは一つずつが実に多様で、それぞれがジグソーパズルのように組み合わされて一層の上皮を形成します。上皮細胞を集団として統御するためのしくみとして細胞内のアクチン繊維が極性を持って配向し、細胞境界をまたいで連結する構造があることが見出されています。このアクチン繊維の「超構造」を手がかりに細胞集団を統合します。